ノーコードツールはDXの切り札|初心者でもノンプログラミングでアプリ開発が可能

DX

昨今、DXやデジタル化などの記事を目にしない日はないですが、あなたの身の回りの業務はどうでしょうか?

世の中に取り残されているような気がして不安になっていないでしょうか?

経営者の方から一般社員の方までDXと言われても何から手をつけていいかわからない人が多いと思います。

この記事ではDXの切り札として注目されているノーコードツールの紹介をさせていただきます。

なぜ注目されているかというとプログラミング無しでアプリが開発できるため、システム部門以外の人でもアプリが開発できるためです。

筆者もプログラミング等のスキルはありませんが多くのアプリを開発、提供することができ、多くの方に喜んで頂いています。

経営、マーケティング、経理、生産の専門家がノーコードツールを扱うスキルを身につければ、アプリを活用した業務効率化がどんどん提案できるようになり、社内外で引く手あまたの貴重な人物になれることは間違いありません。

 

ノーコードツールとは

ノーコードツールとは、プログラミングなしでアプリを開発できるツールを指します。

一般的に、アプリを開発するには、プログラミング言語を使用してソースコードを記述する必要がありますが、ノーコードツールではIT知識やスキルを持たないアプリ利用者自身がドラッグ&ドロップ等でパーツを組み合わせることによってアプリを開発することができ、ソースコードを記述する必要はありません。

調査会社のガートナー社によると将来的に65%のシステムがノーコード・ローコードに置き換わると言われています。

 

ノーコードツールのメリット

ユーザー自身が開発可能

通常はシステム部門がユーザーにヒアリングを行い、要件定義、開発、テスト、データ移行といった流れでシステム開発は進みます。

ユーザー自身が開発を行うことでヒアリング、要件定義の部分が省略され、短納期で開発が可能になります。出来上がったシステムが思っていたのとは違うというケースは多いと思いますが、システム部門とユーザー部門のコミュニケーションミスも発生しませんので、ニーズに合致したシステムが出来上がる可能性が高くなります。

 

短期間で開発が可能

上記の通り、プロセスが省略されるため納期が短くなります。また開発の工程もかなり短くなり、数か月要していたものが数日でできたりします。納期=開発工数・コストなので低コストでシステムが構築できます。

 

安価で高機能の製品が存在する

無料でもかなりの高機能なものがあります。失敗できないというプレッシャーもないし、合わなければ止めればいいので気軽にスタートすることができます。

上司を説得する労力もありません。

 

開発の過程でリテラシーが向上する

個別のツールのスキルはもちろん向上しますが、どういう画面がインプットしやすいか、見やすいか、どういうデータ構造だと変更に対応しやすいか、実装しやすいワークフローはどんなフローかなどの理解が深まっていきます。

こういった理解は自分がシステムを作らせる側になった時にも非常に役に立ちます。

またシステムを作る大変さも体感することでシステムをシンプルにしようという発想になり、そもそも何のための業務なのか、そんなに複雑なプロセスである必要性はあるのかという具合に業務の本質が何なのかという視点が養われます。

 

おすすめノーコードツールと比較ポイント

業務用アプリを開発する場合、一番のおすすめはMicrosoftのPower Platformです。

Microsoft365を導入している会社の方であればすぐに使えます。おすすめの理由を以下に示します。

ラインナップの幅が広さ

Power Apps(アプリ開発)、Power Automate(ワークフロー)、Power BI(BI)、Power Automate Desktop(RPA)、Power Virtual Agent(チャットボット開発)、データベース(Microsoft Dataverse、Sharepoint)など幅広い領域をカバーしており、目的・用途にあった製品が見つかりやすいです。

またそれぞれの機能を連携させることが可能です。

例えば、アプリ開発ツールによりインプット画面を作り、データベースにデータが登録されるとワークフローを自動でスタートさせ、蓄積されたデータをBIツールでグラフを自動作成・分析するといった高度なシステムの開発が可能です。

アプリ開発ではKintone(サイボーズ社)、BIツールではQlikViewやQlikSence、RPAであればUi Path等がありますが、それぞれの機能は優れていますが、連携させるのが面倒です。

 

機能

上記でも述べたように複数のツールを組み合わせることで高度なシステムも開発が可能になります。

もちろん単体ツールの機能も必要十分です。スマートフォンやタブレットで利用できるのも魅力です。

エクセルやパワーポイントに慣れているため画面が親しみやすく、関数も同じような考え方で使用できるケースが多いです。

またSAP、Oracle、SQL serverなど既存の社内のデータベースとの連携が可能です。

 

教育コンテンツの豊富さ

これはかなり重要なポイントです。自分自身が学ぶときもですが、人に学んでもらう場合、気軽に学べる教育コンテンツを紹介しないと誰もやろうと思いません。

KintoneやQlikViewの場合、ハンズオンセミナーやヘルプデスク的なものがありますが、とても面倒です。

Power Platformの場合、Udemy、YouTube、書籍など幅広く、気軽に安価で学ぶことができます。

まずはUdemyで体系的に学んで基礎的なスキルを習得するのがおすすめです。

その後は実際に開発しながら、問題にぶつかった際にネットやYouTubeで問題解決を図っていくと自然にスキルが向上していきます。

 

料金

これも重要なポイントです。すでにMicrosoft365を導入しており、Outlook、Teams等を使っている方は、ライセンスの種類にもよりますが追加費用なしで使えます。

より高度な機能を求める場合は有償版が必用なケースもありますが、無償でかなりの部分をカバーできます。

上記に比較であげたKintone、QlikView・QlikSence、UiPathなどは追加料金が必要です。

特にUiPathはとても高いのでスモールスタートが難しいです。

 

ノーコードツールの学び方

多面的な分析・プレゼンを行いたい方、グラフや資料作成の自動化をしたい方

はじめにUdemyの以下の講座を受けましょう。

Microsoft Power BI Desktop 0 to Hero 入門から実戦まで

Udemyは世界最大のオンライン学習プラットフォームです。

定価22,000円となっていますが頻繁にセールをやっており、2000円以下になりますのでセールの時期を狙って購入しましょう。

アカウント登録をして、セール情報を通知する設定にしておくよいです。

上記で紹介する講座を受けるだけで実務で扱えるレベルになりますし、エクセルと格闘していた方は目からウロコの内容がたくさんあります。

マーケティングの事例で学んでいきますので分析の切り口も参考になります。

その後は実際に作成しながら壁にぶつかったらネットや本で調べながら知識を増やしていきます。

本で一から勉強するのは大変ですが辞書的な使うために1冊手元に置いておいてもよいと思います。

 

アプリを開発したい方、インプットする画面を作りたい方

はじめにUdemyの以下のPower Appsの講座を受けましょう。簡単なアプリはこれで作れるようになります。

【プログラミングなしでアプリ構築!】 Microsoft Power Apps マスターコース

 

Power Automateというワークフロー作成ツールとセットで使うことが多いので以下の講座も参考になります。

Power Apps × Power Automate 超入門講座

 

その後はApp in a Day(YouTube動画)で理解を深めていきます。

内容は少し高度になりますが多くのことが実現できることが理解できます。

App in a Day@Home 第1回ーPower Apps ハンズオン概要 | 日本マイクロソフト

 

ワークフローを開発したい方

はじめにUdemyのPower Automateの講座を受けましょう。

クラウド版Power Automate基礎マスターコース【業務プロセスの自動化へ一歩踏み出そう】

その後は実践あるのみです。

全てのツールに言えることですが簡単なものでいいので自分で手を動かしてみることが上達の早道です。

完璧でなくても70点のものでもよいのでトライしてみてください。

コツをつかむとどんどん上達していき、楽しくなっていきます。

 

ビジネスとITを結びつけるスキルを身に付けたい方

ある程度スキル習得が進むとビジネスとITを結び付け、本質的に解決すべき問題点を見極め、経営層や業務部門を巻き込みながら進めていく能力の方が大事になってきます。

ツールのスキルがあったり、データサイエンティストのスキルがあってもビジネスについて無知であれば活躍の機会は少ないです。

ビジネス全般について詳しくなるという意味では中小企業診断士が最も適した資格です。

DX時代において中小企業診断士の知識・スキルはますます重要になっていると感じます。

中小企業診断士の資格を保有している方はITストラテジストの資格勉強がおすすめです。

事業課題をIT戦略と結び付け、経営層や業務部門に提案・説得する力が向上し、まさに鬼に金棒の状態となります。

試験範囲が似通っており少ない時間で取得が可能です。

 

まとめ

  • ノーコードツールはDXの切り札であり、スキルを習得することで貴重な人材になれる

  • ノーコードツールはMicrosoftのPower Platformがおすすめ

  • 速攻で体系的に学ぶにはUdemyで学習するのがおすすめ

  • 手を動かしていくことでどんどんスキルが上達します